スピとみにまるな日常

独身アラサー、実家へUターンしました。

美容室ジプシーが語るサービス業②

前回の続きです。

ha2cat.hatenablog.jp

 

Iさんとの出会いは札幌へ越して2件目の美容室でした。確かタウン誌か何かに載っていて、隣駅の駅チカだったので、土地勘のなかったわたしは通いやすいところを探していました。

入店すると5席ほどある大きすぎないお店で、ナチュラルな内装がすごく好み。最初についてくださったのがIさん。わたしがやや苦手とする男性の方でしたw

その前も個人店で男性にやってもらっていたことはありましたが、やはり話が薄っぺらくなるのと、男性に触られると若干キンチョーするので、あえて指定はしないまでも女性の方が好きでした。

 

Iさんはどんな方かと言いますと、男性美容師にいがちなチャラチャラ女慣れした感じは一切なく(偏見)、むしろ女性が苦手そうに見える控えめなタイプです。

わたしがもともと内向的な性格なため、ものすごーく通じるものがあって、踏み込みすぎない、付かず離れずみたいなところがとても心地よかったです。

それだけでわたしとしては十分満足なんですが(THE人見知り)、まずサロンの方針として

1.アシスタントがつかない完全マンツーマンであること

2.全てスタイリスト施術なのに価格が良心的なこと

3.カウンセリングがしっかりしていて技術も高いこと

という破格の優良店だったのです。

 

まずIさんの気遣いが素晴らしかった。

わたしが仕事でお疲れモードの時は、口数が少なくぼーっとしたりうとうとしたりすると、必要事項の確認だけでそっとしておいてくれる。

逆に旅行やお店の開拓したりアクティブな時は、グルメ雑誌とか旅行誌をさりげなく用意してくれてる。

前髪カットや口コミサービストリートメントをこっそり値引きしてくれる←(一応チーフみたいな人でしたw

 

何より、今まで大して期待どおりにならなくて諦めてた要望がほとんど叶ったこと。

新しい髪型をオーダーしたり、ちょっと違うことしてみようと思って、しっかり来なかったことありません?

わたしは結構あったんですよ。パーマが想像と違うとか、傷みが激しくて色が抜けちゃったとか。スタイリングがうまく再現できなかったとか。

でもわたし自身、具体的なイメージを持っていたわけではなくて、漠然としてたのも問題があったと思うんです。何となくこんな感じにしてみたい。興味がある。

でもそれって自分の持つ雰囲気とマッチするかとか、そもそもイメージが美容師さんに伝わってるかとか、原因は色々あるじゃないですか。

そういうすり合わせがうまく出来なかったんですよねーたぶんこれまで。なので、一回でやめてしまったり元に戻してしまったことも多々あるんです。

 

わたしの基本的な立ち位置は変わってないです。

何となく、漠然と、やってみたい。笑

でもIさんの手にかかると不思議ととっても素敵になるんです!これは細やかなカウンセリングと、高い技術のなせる技だと思います。

 

例えば、面倒くさがりのわたしはスタイリングが苦手です。仕事の日はまとめて終わり。休みの日は乾かしてして終わり。そういうわたしがパーマをかけると、カールがうまく再現できないんですねぇ…。

特にセットをしても取れやすい髪質で、手先も不器用なのでコテも下手。そういうわたしでもゆるっとしたカールになるように小さくキツく当てて下さいました。

今まではゆるカール=大きめみたいな施術だったのに!(もちろん全然出ない)

 

ある日は、街中で美しいグレージュを見かけて、真似したくなりました。でも職場でOKなのは規則上7トーンまで。まぁ9トーンはざらに居ましたけどw

実際はほぼ色味の入れられないトーンにも関わらず、「この色が似合うと思います」って提案をしてくれました。これが感動レベルでキレイな色に仕上がった。

 

またある時は、ブリーチもせずにグラデーションにしたいと言いだしたり、色落ちしやすくパサついて見えるのが嫌だと言いだしたり、スタイリング剤は痒くなるからNGなんて美容師泣かせだったり…思い返せば無茶苦茶ですけど笑、

今回はイマイチだったなって思うことがほとんどなくて、お家での手入れも楽で、切りたてだけでなく楽しめる期間が長い。すごいレベル高いですよね。

 

そんなふうにIさんの手によって、美容室の楽しさにより一層目覚めてしまったわたしですが、転居とともにIさんにもお別れをしなくてはならなくなりました…。

→長くなったのでまた続く