美容室ジプシーが語るサービス業①
地元へUターンをして早10ヶ月。
未だに気にいる美容室がなく、3回通っては他へ移るという、絶賛“美容室ジプシー”中のわたしです。
たぶん、札幌で出会った美容師さんが良すぎたのが最大の原因。
本当はこれが理由で、いま一番札幌に帰りたい←
もともとわたしは悩みの少ない髪質で、正直誰が切っても大差ない仕上がりになる。長年カラーは禁止の職場だったし、コスメパーマはかからないのでデジパを半年に一回程度かけていました。
特にこれと言ってやりたい髪型やなりたいイメージもあまりなく、手入れが楽チンで仕事でまとめる時にわずらわしくなければいい。
よく言えば手がかからない、悪く言えばやり甲斐のないお客だったと思います。笑
人見知りなので、美容師さんは何となくいつも初めに担当してもらった人を続けて指名していました。
多くの女の子にとってはそうだと思いますが、美容室って、行くとその日一日だけでもキラキラ女子になれるテンションの上がるところ。
メンテナンスをしてツヤツヤつるつるの髪になる嬉しさだったり、コテで巻いて普段と違う姿に仕上げてもらったり、帰りの道はウキウキしますよね。
そういう煌めきの他にも、わたしは美容室には癒しを求める側面がありました。
過重労働をしていた頃の話です。肉体的にも激やせするキツさで、しかも人を相手にする接客業だったので、毎日ものすごく神経を尖らせて働いていました。
毎日120%気を張っていると、お休みの日ってほんとうに抜け殻みたいになるんですよね。笑
そういう中で通う3ヶ月にいっぺんの美容室って、ほんとうに癒される場所だったんです。
普段雑に扱ってる自分自身を、人に丁寧に扱ってもらえること。うとうとするほど気持ちがいい施術。人の話を聞くより、自分の話したいことを話したいタイミングで言えること。そしてそれに共感してもらえること。
ギスギス、トゲトゲしてささくれた乾ききった心に、じわ〜って広がる潤いみたいなものを、“接客してもらう”ことで得ていました。
ときどき受ける側の立場に立つことで、嬉しくなる気持ちを感じることができる。そうすると、明日もまたお客さんのためにがんばろうって思えるんです。
わたしにとって、リフレッシュするために無くてはならない気分転換でした。
そういう立ち位置にあった美容室を、さらに変えてくれたのが美容師Iさんとの出会いです。
→つづく