スピとみにまるな日常

独身アラサー、実家へUターンしました。

わたしがこの仕事に就いたワケ

接客業を足かけ10年。

超人見知りで内気だったわたしは、まさか自分が接客業を生業にするなんて、夢にも思っていませんでした。

きっかけは家業が飲食店だったこと。しかし昔からずっと、わたしには縁のない職業だと思っていました。

 

これは小学校高学年か中学生のころの話です。

ちょっと届け物をしにお店に顔を出したときのこと。その日は猫の手も借りたいくらい忙しかったのでしょう。目まぐるしく働く父に、戻りすがらこう頼まれました。

「ちょっとこれ何番テーブルまで持ってって。お待たせしましたって運んでちょうだい」

年齢的な話で言えば、そのミッションはまったく難しいことではなく、お店だって小さい頃から出入りしていて勝手知ったる我が庭です。

けれど、当時のわたしにはとても出来ませんでした。

初対面の知らない人に話しかけることも、ハキハキと大きな声を出すことも苦手だったのです。ましてや、お酒なども入って盛り上がってる賑やかな席に突入するなんてもってのほか。お店の忙しさなんて知ったこっちゃない。半泣き状態で断固拒否。

自分の殻に閉じこもり、自らそれを破ることができない年頃でした。

 

高校に入る頃には、内気で殻に引きこもりがちがちな性格は潜められるようになり、やや浮遊感はありながらも、いい意味での“外面”を作れるようになりました。

そんな中、ずっと雇われだった父がお店の閉店で失業し、経営に乗り出すことになりました。

わたしはその頃、進学先も決めずにだらだらと引きこもりをしておりw お店が立ちゆくまでは人は雇えないからと親族総出で手伝うことに。

 

それが、わたしが就いた仕事のはじまりでした。

まさかそれが天職だと思うほどに一筋に生きようとは、思ってもみませんでした。

 

長くなったのでつづく。